遊園地再生事業団ラボ

パーティー会場の建物。会場脇の夜更けのバルコニー。やってくる人々によって語られる、かみ合わない独りよがりなスモールトーク。背後に見え隠れする過酷な現実と、過酷ゆえの苦い喜劇。いくつもの韻文によって構成された、ドイツのベストセラー作家による社会劇。

出演

  • 加藤直美
  • 岸建太朗
  • 今野裕一郎
  • 鈴木将一朗
  • 町田水城(はえぎわ)
  • 三科喜代
  • 山本大介
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  • 上村聡(遊園地再生事業団)
  • 田中夢(遊園地再生事業団)
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  • 宮沢章夫[ト書き]

日時・会場・アクセス

2010年2月13日[土]……15:00/19:00(※開場は開演の30分前)

ドイツ文化センター・イベントホール
〒107-0052 東京都港区赤坂7-5-56 ドイツ文化会館内

地下鉄青山一丁目駅から徒歩5分
A4出口を出て青山通りを赤坂郵便局方面へ。高橋是清翁記念公園と草月会館のあいだの道を右折、150mほど進むとあります。

チケット

料金

前売・当日とも1,500円
ご好評につき、前売りチケットは完売いたしました。
当日券は、開演の1時間前より若干枚数を販売いたします。
(※当日券はすべて立ち見となります)
ご来場お待ちしております。

 遊園地再生事業団では2009年8月より、新たな試みの場所である「遊園地再生事業団ラボ」の活動をスタートさせました。この実験的な場は今後、たとえば 「演技する」というごく基本、あるいは、より深い探求のなかで、「身体をいかに動かすか」「どのような声を発するか」といったパフォーマンスの根源にさかのぼることなど、さまざまな身体表現についての試行の場所となるでしょう。
 その第一歩として、国内、海外を問わず、現代演劇の成果として生まれた数多くの戯曲を読み、いくつもの言葉に出会いたいと考えました。「いま生き生きとした言葉とはなにか」「新鮮なドラマツルギーはどこにあるか」「いかにその戯曲が新しい政治性を持っているか(いたか)」といったラインをおもな判断基準に作品を選び、作品の時代背景、作者についての考察を深めながら、テキストをあらゆる角度から読み解く、研究の場のようなかたちでのリーディングワークショップを自分たちで積み重ねてきました。
 今回のリーディング公演は、そうした作業のひとつの成果であり、また今後へとつづく試みの経過報告でもあります。
 「ラボ」における試みは、さまざまなかたちで遊園地再生事業団本体の公演にもフィードバックされるでしょうし、その逆も起きるでしょう。両者がつねに刺激しあい発展していければ、そして参加する役者や観客全員が、それぞれにそこで何かを発見できれば、と願っています。

遊園地再生事業団

ジョン・フォン・デュッフェル

1966年生まれ。ハンブルグ・ターリア劇場などでドラマトゥルクとして演劇制作を行いながら多数の小説、戯曲、放送劇を発表する。98年、小説『水から聞いた話』で数々の文学賞を受賞。99年、戯曲『狂牛病』がドイツ語圏でもっとも多く上演された。

宮沢章夫

1956年生まれ。多摩美術大学中退。中退後、24歳でさまざまな種類の執筆業をはじめ、80年代半ば、竹中直人、いとうせいこうらとともに、「ラジカル・ガジベリビンバ・システム」を開始。その作演出をすべて手掛ける。90年、舞台表現活動の場として「遊園地再生事業団」をはじめる。その第2回公演『ヒネミ』で、93年、岸田戯曲賞受賞。その後、舞台作品多数。ほかにもエッセイをはじめとする執筆活動や、小説発表等で注目される。2000年より、京都造形芸術大学に赴任。劇作家。演出家。小説家。現、早稲田大学教授。

上村聡

1977年生まれ。97年より俳優活動をはじめ、「トーキョー/不在/ハムレット」(2005)より、宮沢章夫の舞台に参加。以後、「鵺/NUE」(2005)、「ニュータウン入口」(2007)など、多くの宮沢作品に出演。遊園地再生事業団メンバー。また、外部出演に、MikuniYanaiharaProject『3年2組』(2005)、『青ノ鳥』(2008)などがある。今回、宮沢監修のもと初演出。

 

制作:遊園地再生事業団/ルアプル(お問い合せ先:080-2024-4233[制作・黄木])
協力:ドイツ文化センター