u-ench.com 1997-12-09 vol#12



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宮沢章夫 akio@u-ench.com

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百年の青空
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遊園地再生事業団が運営するWebSite PAPERSです。遊園地再生事業団の活動予定、主宰する宮沢章夫の個人的なPage、ほかにも、WorkShop情報、などで構成されております。毎週火曜日更新(の予定)。 WAT's NEW ってやつのことだけど、来週あたりはなんとかしたい。COOW LINK など、新しくしたいぞ。それから、未発表原稿をどかーんと出したいのだ。さらに、「遊園地再生事業団」の公演記録、DBM など、やりたいことは目白押しだ。とにかく、もう少し、待て。バックナンバーこちら --> GO to BackNumberSalon  
 


  
無謀な試みいきなり挫折か

 先週、無謀な試みを近々、実行すると書いたが、いまはまだ、その時期ではない。というか、そんな暇がないよ、さすがに。しかし、必ずやるぞ。びっくりするなよ。泣いてもしらんぞ。
 そんな折、まるでこのことを知っているかのように、『新潮』のNさんから、年明けに、小説10枚ほどいただきに参りますとの、FAX。
 年明けである。年明けといっても、六月じゃないだろう。とにかく、書く。


  
しりあがり寿氏、個展
 宮沢の本のイラストでもおなじみ、漫画家しりあがり寿氏の個展がこの年の瀬に開催。
「またぐら君と耳たぶさん」というタイトル。
12/16--12/28
渋谷・ART WAD'S
03-3770-1929


  久しぶりに来年の話をしよう

 遊園地再生事業団、来年は、五月と六月、そして、十月に公演が決定している。さらに、パブリックアターの『不思議の国のアリス』の脚本があるので、宮沢個人は、つごう、四本だ。
 特に注目していただきたいのは、六月公演。
 まったくこれまでとは、ちがうことをするつもりである。どんなことになるか。成功するか。失敗するか。わからない。知るものか。
 五月の公演は、女優を主体にしたドラマだ。若い女たちの話。冷たく、連中のことを見てみようと思う。十月公演は、まだ、秘密である。
SMALL WORLD 特派員報告特集
... 裸足で競歩する人がいる
 神奈川県大和市上和田には、そういう人がいる。しかも深夜だ。たしかに、競歩の練習を昼間にやるのは、かなり勇気がいることではないか。なにしろ、あの歩き方である。アメリカの芝居で、『裸足で散歩』という作品があるが、裸足で競歩は、なにか間が抜けている。じゃあ、裸足で闊歩はどうか。裸足で六歩は? よくわからないが、どれもこれも、ろくなものじゃない。
 なんにせよ、 裸足がふにおちないのだ。
(内田特派員)

歌舞伎座にて
 まあ、歌舞伎座に集まる観客は、私の舞台を見に来る観客とはおよそ種類がちがうことは、容易に想像できるが、開演を待つ観客の様子もかなり異なることがこのたび、あきらかにされた。
 そこには、自分のことを聞いてもいないのに話し出す中年の女性と、手首に、数珠を巻いた変わり者の若い男がいたのだ。数珠に気がついた女性は若い男に話しかける。
女性「あなた、何か信仰してらっしゃるの?」
男「ええ、十一面観音を」
女性「お若いのに感心ねえ」
 やはり、歌舞伎座は小劇場とはちがう。
(GOMA特派員)
うちのおすすめ
文・み特派員(川崎北支局)
 近くに宅配専門のお寿司やがある。
 うちはとったことはないが、チラシがポストに投げ込まれることがあるのだが。「こだわっている」ことがそのチラシからうかがえる。たとえば、寿司ロボットは使わない、冷凍寿司は使わない、「しゃりダマ」のつくりおきはしない、など。
 しかし、「宅配専門」なのだが。
 そんな寿司屋のおすすめが、気になって仕方がない。
「インドまぐろづくし」
 写真いりで、ひとつひとつにご丁寧に矢印で示され、「インドまぐろちらし」「インドまぐろにぎり」「インドまぐろ三昧」と、メニューが並んでいた。「インド」はあえて表記する必要があるんでしょうか。「お客さん、すまないけど、本マグロじゃないんだけどさ。そこはさ、あれだよ。インドだから」とでも言いたげなところが、どうも気になる。実は、私は「なま物」がだめなので、いまひとつ分からないのですが、「インドまぐろ」はそんなにすごいんでしょうか。

■神戸発■
 
謎の山政グループ
 神戸に、「犬の店 山政」という名前のペットショップがあると報告があった。ほかにも、「喫茶 山政」「ギャラリー 山政」「園芸 山政」といくつも系列店があるらしい。山政という名前のくせに、ギャラリーというのは、いかがなものか。さらに詳しい報告、そして、「犬の店 山政」の写真は次号を待て。
(高橋特派員)
宮沢章夫
今月の日記(予想)

12月 9日 レクチャーの勉強。
12月10日 一日、レクチャーの勉強。
12月11日 夕方から、世田谷パブリックシアターでレクチャー『冒険の手引き』。すごくつかれた。
12月12日 『鳩よ!』の連載を片づける。
12月13日 静岡新聞の原稿を書く。ジュヴィロ磐田、アントラーズを破って優勝。
12月14日 ドンナ・ジャポーネの原稿を書くつもりだったがたまには休みたいので、すこしさぼる。
12月15日 田舎から高校時代の友人がひょっこり訪ねてきたので東京を案内する。夜、池袋でワークショップ。
12月16日 ドンナ。ジャポーネの竹内君から電話があり、ようやく原稿のことを思い出す。しかし、原稿より、Webの制作に時間を費やす。鍼治療に行く。
12月17日 竹内君から電話があり、原稿の催促、居留守を使う。
12月18日 セゾン文化財団の面接。なかなか感触はよかった。留守番電話に、泣きそうな竹内君の声。
12月19日 ようやく、『不思議な国のアリス』の戯曲を書きだす。
12月20日 ガーデニアン・ガーデン演劇フェスティヴァルの審査員をつとめる。まさか、あんな劇団が選ばれるとは。
12月21日 戯曲執筆。夜、父から電話。
12月22日 池袋コミカレ。そのまま、受講生たちと忘年会。
12月23日 秋葉原に買い物に行く。いろいろ悩んでなにも買わなかった。
12月24日 クリスマス。外で食事。
12月25日 戯曲執筆。
12月26日 渋谷のレコード店で、古い友人に、ばったり会い、殴りあいになる。
12月27日 大掃除。
12月28日 軽い風邪をひく。
12月29日 道で宝くじを拾う。
12月30日 サウナに行く。
12月31日 大晦日。今年はほんとうによく働いた。来年もいい年でありますように。
ある日、読売新聞の朝刊で■ 文・HARA特派員
 よく知られているように、朝刊社会面の最下段には「チケット情報」が掲載されている。その週の終わりあたりに発売されるコンサート等の告知がされているのだ。そして、それらに混ざって「ひろしへ 母危篤、すぐ帰れ。父より」のような「私信」が掲載されているのは新聞を読む者なら誰でも知っているだろう。12月2日付の朝刊にも「さだまさし」「佐野元春」等の告知が並ぶ。何の気なしにそれらを眺めていた私は、そこにあったある一つの記述に目を奪われた。それはごくシンプルに、たった7文字で書かれていた。我々はこれをどう判断したら良いのだろう。
「しあわせですか」
 いったい、読売新聞は何を企てているのだ。
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池袋
コミュニティ
カレッジ

12月6日 サマースクールの受講者と東京現代美術館に行った。「ポンピドー美術館展」たいへんな混雑と、たいへんな数の作品。両方に驚いた。常設展も、以前とは少し変わっていてなかなか面白かった。

 
赤瀬川原平さんの作品。
12月8日
 ワテクはエチュード作り。エチュードの楽しさを見つけているのはひとつの班だけ。なにか、重苦しい。
 サマスは「日用品を使ってさも意味ありげな作品を作ろう」という課題。上の赤瀬川さん的なもの、無数に出現。みんなで、他人の作品に勝手にタイトルをつけてあそぶ。
UP
.疑問
 いったい、誰がいま、レコード大賞ってものを問題にしているのだろう。毎年、レコード大賞は大晦日に決まるらしいが、じゃあ、去年は誰が、大賞だったなんて、誰も知らないぞ。早くやめてしまえ、あんなものは。
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今週の歴史
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12/09
 一九四五年、NHK「真相はこうだ」の放送はじまる(タイトルがいい。どんな番組だったのだろう。ちなみにこの日は宮沢の誕生日である)12/10 一九六八年、三億円事件起こる(すごかったなあ、「三億円」という言葉の衝撃は)12/11 一九七〇年、酔っぱらい運転・轢殺犯の米兵に無罪判決(沖縄である。沖縄の話である)12/12 一九四五年、GHQ、演劇の「忠臣蔵」「千代萩」など仇討ちもの、心中ものなどの上演を禁止(うちの父が若い頃やっていた芝居の台本を見る機会があったが、たしかに、GHQの検印がおしてあった)12/13 一九四八年、大蔵大臣、泉山三六、会期中の国会で泥酔、悪態。翌日、辞職(これ、笑うなあ。見たかったな、その悪態を)12/14 一九七〇年、東京北区の主婦七人の母乳から残留農薬を検出(検出って、なにかこれだけ読むと、いちいち本人の目の前で検出していったような印象があって変だ)12/15 一九七〇年、ソ連自動ステーション、金星着陸(自動ステーションって、なんだろう)

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<編集後記>
 そろそろ、あのいやなクリスマスソングが町に流れるころだが、そんなときに、何の因果か、「特派員情報特集」をお届けいたしました。もっと、地方の方からの情報がほしい。やはり、東京中心になってしまうのは、芝居で地方に行かないからだろうか。
◎バナナが偉大な果物だと思わずにいられないのは、皮をむくのが容易だからだ。食べてくださいと言わんばかりの皮のありようだ。もっと、自分を大切にしたらどうだろう。人にもあるな。無防備な人。それはそれで好きだ◎


本日は、閲覧、まことにありがとうございます。今後も可能な限り更新してゆくつもりです。
次回の更新では、さらにページ数も増え、内容も充実していることでしょう。
PAPERS vol#13にご期待ください。


all design and text by Akio Miyazawa 1997,12,09