u-ench.com 1997-11-18 vol#09



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宮沢章夫 akio@u-ench.com

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遊園地再生事業団が運営するWebSite PAPERSです。遊園地再生事業団の活動予定、主宰する宮沢章夫の個人的なPage、ほかにも、WorkShop情報、などで構成されております。毎週火曜日更新(の予定)で、 WAT's NEW ってやつは、このページのほかは、残念ながら、今週も何もない。来週あたり、未発表原稿を「百年の青空」に載せるだろう。いましばらく待て! 今週は特大号! バックナンバーこちら --> GO to BackNumberSalon
 
の缶詰
その正体はなにか?
 特派員・大倉の家に届いた、知人からの郵便物は得体がしれなかった。缶詰である。ラベルもなく、ただ、銀色の缶詰。そしてあるのは、マジックで書かれた、「しか」の文字だ。いったい、これはなんだろう。
 写真を見てもわかるように、どこといって、なんの変哲もない缶詰だ。しかし、手書きの文字でただ、「しか」ではひどく不気味だ。
 特派員・大倉の家に届いたのは、この缶詰が三個。いったい、「しか」とはなんだろう。さらに、奇妙なのは缶詰のひとつに、下のようなものがあったことだ。
「しかの」と書いて、いったん消しあらためて、「しか」とある。
 
これはなんだ。
 大倉特派員は気持ちが悪く、まだ開けぬまま、放ってあるという。賢明である。
 ここには様々な問題がはらまれている。もちろん、「しか」という言葉は奇妙だし、そもそも、これが郵送されたのもかなり不可解だ。

 
だがここはやはり、「手書きの文字」にこそ注目すべきではないか。

 ふだん、パソコンやワープロのフォントに親しんでいると、不意に出現する、「手書きの文字」がひどく怖い。しかも、状況が怖さを増幅させる。
 缶詰である。
 ふつう缶詰は、手書きでなにか書いてはいけないものである。おまけに、「しか」だ。怖くてしょうがないじゃないか。
「手書きの文字」にはどこか肉声を感じるといったあたりまえの感想も浮かぶが、さらに、肉声の奥の、なにやら人の暗さに触れるようなこわさがここにはある。
 だから、缶詰だ。
 缶詰は何が詰まってるかわからない。
 よけいにこわい。
 詰まっているという、それがこわい。
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Peel off Your Protective Film .
UP
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冬になるようです
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ダンヒルの女
GOMA特派員特別報告
 前号、ダンヒルのことでいまどきその価値をどう考えたらいいのか疑問を提出したが、ことによるとこれは、重大な今日的テーマかもしれないと、GOMA特派員の報告を読んで知った。
 
ダンヒルの女がいるという。
 それは、某女性カメラマン。持ち物のほとんどがダンヒルだ。財布を見ればダンヒル。車のキーケースがダンヒル。あげくのはてに時計までダンヒルだという。ダンヒルの女はどうやら、いわゆる「お嬢様」だということだが、だったらほかにもっとふさわしいブランドがあるんじゃないだろうか。なにが彼女をそうさせるのか。
 
ダンヒルにはなにかある。
 ふと、ダンヒラーという言葉さえ浮かんでしまうが、そんな女には会いたくないよ俺は。

W
O
R
K
S

H
O
P

池袋
コミュニティカレッジ

 東京のなかでも、独特なかげりがつねにつきまとう町、それが池袋。そんな池袋の町に、文化の花が咲く。
 この秋、またも宮沢のワークショップが開かれる。
遊ぶ教室。俳優にならないための教室。随時ここで報告します。

ワークショップの詳細は、
こちらで
>>>
GO TO WS


住宅街グルメ
うまいものを住宅街にもとめて
 世田谷、松原の住宅街にこつぜんと存在するのが、このそば屋、「いな垣」だ。うまい。天せいろが特にうまい。
 詳しい場所は教えない。住宅街だ。住宅街のうまいものこそ、ほんとうにうまいものに出会ったよろこびを人に与える。それ以外は、ただのうまいものである。

テーブルの枠と文
九号作ってようやく、テーブルの枠と本文にすきまをつくる方法を知った。知らなかったのも迂闊な話である。
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SMALL WORLD
 七、八年前なら、JRの京葉線が面白かった。沿線には、幕張メッセがあり、東京ディズニーランドがあり、化学工場の一帯があり、人工的なその風景は、風景それ自体、刺激的な作品のようだった。いま、それはどこだろう。
 池袋コミュニティカレッジで思い出したが、あるとき、講師の一人がロビーで待っていた。そこへ、係りの女性が来て「…さんがお休みです」という。さらに講師は待っている。ようやく生徒が一人来た。講師は言った。
「じゃあはじめましょうか」
 ということはなにか、受講者は二人なのか。その日、一人は欠席。講師と受講者のマンツーマンだ。さぞかし気詰まりだろうなと、私は同情したのだ。
 私のワークショップ、「サマースクール」で、「池袋西武デパート征服作戦」という課題をだしたことがある。そのときの注意事項はこうだ。
「きみたちが、つかまっても、オレは一切、知らん」
 なんて無責任なんだ。だが、知らないものは、知らんのだ。
 で、「池袋西武デパート征服作戦」のなかでもっとも秀逸だったのは、「一日社長」だ。社長になりすまして店内を巡回する。そのメンバーの一人が大倉特派員だ。「一日社長」というタスキをかけた者の横で、大倉特派員は、秘書の役をやっていた。面白かったけれど、一緒に歩くのはすごくいやだった。

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今週の歴史
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11/11 一九七〇年、全国消費者大会、カラーTVの買い控えとナショナル製品のボイコット決議。(こういうことは、あとになるとなぜ笑えるんだろう)11/12 一八三三年、安芸国広島城下に打ちこわしおこる。(打ちこわしてほしいものは、いまでも無数にある)11/13 一九六六年、全日空機、松山沖で墜落。(私はかすかに記憶がある11/14 一八七六年、東京女子師範学校内に幼稚園を開設。最初の近代的幼稚園。(記憶にない)11/15 一八六七年、京都近江屋で坂本龍馬暗殺。(私は幕末好きのロマンチストたちが苦手だ)11/16 一九六六年、東京間借り人協会発足。(あったなあ、そういう組織が。いまはどうしているんだろう)11/17 一九六二年、戦後初の国産機YS11、初飛行。(この、「戦後初」が、はじめ、なんだろうと思ったけれど、ああ、そうか、そういえば、戦前は作ってたんだ、国内で飛行機を)

腰痛とウツ
 腰を痛めたらウツになってしまった。
なぜなんだ

 今号はやけに、文字が多いような気がする。べつに画像がすくないわけではなく、いつもと同じ程度の数だ。これ以上、増やしたら、迷惑だろう。しかし、昼間、ためしにつないでみたらやたら速いのでおどろいた。深夜がいけません。特に、午前2時前後が、ものすごく重い。この仕組みをだれか解説してくれないだろうか。
 容姿や技術など職業的な俳優に要求されるものはたくさんあるが、どうにも論理化できない、奇妙な力もあるように思えてならない。それを私は、「役者力」と呼びたい。「消防士力」はどうだろう。
.all Dsighn and text by Akio Miyazawa 1997,11,18


本日は、閲覧、まことにありがとうございます。今後も可能な限り更新してゆくつもりです。
次回の更新では、さらにページ数も増え、内容も充実していることでしょう。
PAPERS vol#10にご期待ください。