ダンヒル |
いまの若者には
なんのことだかわからない |
ようやく別役フェスティバルも終わり、お陰様で、『会議』も無事、上演することができた。『会議』のなかで、重要な小道具として登場するのが、ダンヒルというライター。
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上演の準備段階からすでに、今の時代、ダンヒルという言葉、商品が価値を持つだろうかと疑問視していたのだが、だからといってそれをべつのライターにしてもしょうがない。
そのままでゆくことになった。
左の写真が問題のダンヒル。ずっしりとした重みはさすがと思わせるが、この色と質感、こんなものを持ち歩いていたら、ある種の職業の人々を想像させるような趣味の悪さ。
そして、さらに値札に注目していただきたい。 |
45500円だ。
戯曲の中で、みんなが必死に探すが、この値段を見たらやはり、探さざるえないだろう。
さらに、この写真を店に行って撮影した、PAPERS専属特派員にして、われわれの舞台の小道具係、武藤によれば、そのとき新宿のヨドバシカメラでは、「ダンヒル祭り」を開催中。そして、さらにたいへんなことが店では起こっていた。若い店員の誰もが、ダンヒルのことを知らなかった。店員は、ジッポーのケースを開き、いきなりこう言ったというのだ。
「いま、ダンヒルは、だいたい、ジッポーになってます」
言ってることの意味がわからないぞばかもの。
しかし、ダンヒルだけに、まちがってもしょうがないような思いにさせてくれる。ダンヒルだな。つくづく、ダンヒルだと思う。(取材協力、武藤特派員)
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別役さんが笑っていた。
素直に嬉しい反面、だとしたら、前号で書いた私の説が正しくないことになる。
うーむ。 |
だが、 |
終わった舞台のことはもういい。
とにかく、次へ。
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LECTURE
第一回終わる |
世田谷パブリックシアター |
11月14日、100人以上の参加者を集めて、宮沢のレクチャー、『冒険の手引き』が行われた。これくらい人数が集まると、なかにはまちがってここにきてしまった人もいるかもしれない。「冒険」という言葉を見て、これが、アウトドアライフのレクチャーだと思った人間が必ずいるはずだ。ポケットのいっぱいついたベストを着ているヤツがいたらつまみ出せとスタッフに言ったが、さすがにそんなやつはいなかった。残念である。
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なおも募集 |
家庭でできる簡単なお仕事 |
PAPERSでは、特派員を募集しています。あなたの身の回りの出来事をメールで送っていただければ、もうそれだけで、特派員だ。いきなり、「私が特派員だ」と名乗ってくれてもいい。いまのところ、武藤特派員と、大倉特派員のほか、新しい特派員も続々、出現中。さあ、あなたも、特派員になるならいまだ。
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WORLD REPORT |
もうかなり過去の話になってしまったが、10月25日、三鷹芸術センターで赤瀬川原平さんの講演『名画の見方』があった。そのとき、会場では何人もが居眠りしていたらしいが、なかにモヒカンの男が眠っている姿もあった。モヒカンで眠るのはまずくはないか。じゃあ、角刈りはいいかというと、そういうことでもないが、なにかモヒカンの居眠りはダメなような気がする。
(取材・大蔵特派員)
大坂に「サパークラブ・フガール」という店があるという。どうやら、ダンスクラブらしいが、この店の売りがすごい。連日連夜、「韓国人のおばちゃんたちが踊りまくってる」というものだ。特派員Wが、店に行き、一緒になって踊ったらしいが、おばちゃんたち、帰り際、「おばちゃん帰るけど、おばちゃんのこと、忘れんといてや」と手を握って言った。忘れたくてもわすれられないだろう、おそらく。大坂はディープだ。まだまだ、わたしたちの知らない世界がある。
(取材・W特派員)
歯医者で、比較的多いのは、FMラジオを流しているところだろう。まれにクラシックもあるしれないが、このほど、ハワイアンが流れている歯医者が発見された。そこは、「ちょっと高いけど、とにかく腕がいい」と評判の歯医者だそうだが、場所、名前などは現在、調査中。アメリカ仕込みの医師がいて、尿検査はするわ、血圧は計るわで、さすがに、ハワイアンの流れる歯医者はちがう。ハワイアンのなかで口を大きくあけるのは、さぞかしいやだろうなあ。
(取材・岡村特派員) |
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