[2000年7月12日]


■白水社のW君からのメールで大人計画の松尾が昼にやっているタモリさんの番組に出ることは知っていたが、見るのを忘れてしまった。どんな態度でテレフォンショッキングってやつに出ていたのだろう。W君はこの日記をiモード(iモード版世田谷日記=つまりこれ)で読んでいるという。毎日、iモード版も更新しているが、読んでいる人がいるのかどうか疑問だった。だけど、たった一人だとしたらどうだ。W君のために更新しているようなものじゃないか。小説を少し書いたが、身体が温まらない状態だ。スポーツ選手じゃないが身体が温まらないと人はなにごとも調子が出ない。のらないというか、どうもだめである。やはり中断がまずかった。おまけに、「トップページ・ベータ版」まで作ってしまったし、小説の調子が悪いと日記が長くなる。あと湿度が高くてキーボードがべたべたする。キーが指に吸い付いて勢いよくキーが叩けない。手の汗も気になってやたら手を洗う。それで思い出した、たしか法政大学出版局から出ていると思ったが、『ナチスドイツ 清潔な帝国』という本を探しているのだった。ああ、そうか、「牛乳」というやつはある特別な幻想のなかにあるのだなあ。雪印が失ったのは共同幻想における神話である。牛乳神話だ。この回復はかなり困難だろう。回復するには、「ほかより五倍濃い牛乳」といったものにしないと、神話の崩壊はべつの切り口で補完できないはずだ。「安全」だけではだめだ。「五倍濃い」は、神話の内部にありながら経済的にも人をくすぐる。五倍濃かったら、たとえ雪印でも俺は飲む。

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