■昼間、食事をしようと思ってぶらぶら歩き、いつのまにか寺町通りに出ていた。近くで食事をすませるとそのまま本屋へ。そのあいだ小説のことを考えていたが、なんというのでしょう、かーっと沸き上がってくるような小説を書く意欲のようなものが出現しないまま、本屋の棚を見、読みたい本はいっぱいあるのに棚に手が伸びず、どうも調子が出なくて、それはなにも、歯が痛いせいばかりではないだろう。ちょっとした鬱である■このあいだ、袋井まで『月の教室』を観に来てくれた文學界のOさんからプレッシャーをかけられたが、その前に約束している新潮に五百枚の長編を渡さなければいけない。だめだなあ。忙しいとか、時間がないとかってそれだけの問題じゃないね、こうなると■『JN』の原稿が書けない。『資本論を読む』という連載。毎回、どこまで読んだかよくわからなくなるので、もう一度、頭から読む。この不合理さはただごとではないが、そうでもしないと把握できないのだった。そんなことをしていて、「商品」の項をなかなか脱出できない。このあと六月の上旬まで原稿の締切がいくつもある。一難去ってまた一難。仕事、引き受けすぎ■
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