■東京の家は引っ越しの準備。いま東京に帰ってもなにも落ち着いてできないので、しばらく京都で仕事をすることにした。だが京都の夏は暑い■夕方、三条を堀川通りの近くまで歩いて、ラーメン屋で食事をする。食べ終わって堀川通りに出ると風が気持ちいい。三条商店街というアーケードがその先にあり、ずっと歩いてゆくと公園でお祭り。歩いていると夏祭りというのは、いつだったか、どこかで見たことがある■あれは盛岡だ。劇作家大会があり、東京から来たワークショップの参加者たちと、ぶらぶらホテルまで歩いていた日のことだ。数年前のこと。神社があって祭をやっていた。たいていそういう場合、暗がりのなかにいきなり明かるい場所が見え、近づくとあたりがぱーっとひらける。あの感じだ。盛岡の祭は、なんだかちがう世界に紛れ込んだようなめまいを感じた。暗がりから、仮構された「祭」という空間への飛躍。それがとても心地よいと感じるのは、人の心のなにを刺激するからだろう■今月は「小説月間」であった。書かなくてはいけない■
●八月分
●京都その観光と生活
●トップに戻る