■八月。相変わらずの暑さ。オープンキャンパスの日■久しぶりに学校へゆく。北大路からバスに乗るのも久しぶり。近くの席に高校生くらいの二人組がいてずっとしゃべっている。おそらくうちの大学に来るのだろうと思って話を聞いているとどうも芝居をやっているらしい。あとで会うのがわかっているのも奇妙な感覚だ。このところからだの調子が悪かったが、ワークショップや稽古になるとやけに調子があがる。どうなっているんだ、このからだは■学校はやはりにぎわっている■で、ワークショップ。六月のオープンキャンパスではstudio21を使ったが、今回は春秋座。主に歌舞伎の上演を目的にした大劇場である。どういうふうに使ったらいいか来る直前まで考えていたが、劇場にはいると、ここでワークショップをやるのはかなり面白いと思った。なにせでかい。ちょうちんが吊られていたり、花道があったり、不思議な空間だ。参加者には、高校生はもちろんだが、映像舞台芸術学科の、一年生、二年生、あと日本を縦断して熊本に向かっている途中だという男もいて、人数が多いくらいだ。からだを使うこと。簡単な芝居っぽいことをやってみる。面白かった■九月に引っ越しをする。で、東京にいる家の者が正義の味方引越センターに問い合わせし、以前も、お願いしたことがあると話すと、「宮沢様はエッセイを書いている宮沢様ですか」と言ったとのこと。読んでたよ、連中。どこへ書いた原稿だったか、エッセイ集にも収められているが、「正義の味方引越センター」について以前書いたのだった。「あれにはみんな驚いた。うれしかった」とのこと。よろこんでもらえてなによりだ■Hさんという方からメールをもらった。この日記で知ったタブッキの『供述によるとペレイラは……』を読み、面白かったというお礼のメール。それもなにより。あれ、面白かった、すごくいい小説だった■終わって時間があったから少しどこかをぶらぶらしたい気持ちもあったが、こう暑いとどうもだめだ。家に戻る。エアコンをつける。そうして八月ははじまった■
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