[2001年07月27日]


■朝日の原稿を書きあげる。ここにも書いたことのある関西の人が口にした「いがむ」をとりあげた。「いがむ」を「ユガムの訛」とずばっと切り捨てた広辞苑の話。そういえば以前、Oさんという方から「朝日の掲載日はいつですか」という問い合わせのメールをいただいた。掲載日が日曜だというのはわかっているのだが、ずれたりするので、月末か、月のはじめの日曜日。だがよくわからない。締め切りがきのうだったので、今度の日曜日(29日)に掲載されると思う■目が醒めてから大阪へゆく準備。少し出発が遅れる。梅田に着いたのは六時近くになっていた。以前から気になっていたラーメン屋に入った。ラジオから阪神戦の中継。店にいるのはみんな中国人。店中、中国語がとびかう。どこにいるのかよくわからない■ワークショップ最終日■関西ではじめてやったワークショップは、ほとんど参加者たちによる手作りで、参加してみたい、やってみたいという者らが、参加者集め、宣伝、場所の確保などをすべて進めてくれた。その時点からワークショップがはじまっていたのかもしれない。毎週、金曜日、扇町ミュージアムスクエアのテントの稽古場。学校の公演と平行していたときは正直たいへんだったが、かつてないほど、参加者たちと関係が深くなったのはいったいなんだったのだろう。もちろんワークショップは経済的な意味でも僕には必要な部分があり、生活のためにいくつものワークショップをこなしているが、それ以上に、今回は「遊び」という要素が高い気がしたし、僕自身すごく楽しんだ。とはいうものの、桜井君のダンス教室をはじめ、見学に来ていたダンサーの方のダンスは観られるしと内容は濃かったと自負しているし、これ参加したやつそうとう得したぞ。最初の見学会などに参加し、その後、来なかったやつはばかじゃないのかと、正直なところ、思うねおれは■まあ、それはさておき■本日は最終発表、「梅田計画」だ。ほんとはこのあとに、これまでやったことを総まとめする、「大発表」を計画していたが時間の関係でこうなった■全体を、A、Bの二班に分け、「梅田を○○にする」というのが、「梅田計画」の全容だ。意外に単純な全容である■A班は、「梅田を病院にする」という計画。お初天神の商店街が病院になっており、いたるところに、「形成外科」とか、「循環器科」などの貼り紙。途中、で、A班の者らは看護婦になっていたり、医者になっていたりし、数人ずつで病院内を巡る旅へ。途中、あきらかにやくざと思われる人物が貼り紙を発見し、白衣のA班の者に、「これ、おまえ貼ったんか?」と声をかけるが、これは本気で怖い。で、バーなどが軒を連ねる古い建物に入ってゆくと、包帯に松葉杖の男がいたり、そこからウーロン茶を注いだ検尿カップを手に町を歩くはめに。ビルの裏口から外に出ると手術室の貼り紙があって血のりをつけた医者がおり、扇風機を相手に手術しているわで、おまえらはアングラか、と思わず口をつく■B班。それとはうってかわった計画である。「梅田をスイートにする」■徹底的に、「甘い」。阪急梅田駅前の、動く歩道に沿って見る側が一列に並ぶと、動く歩道の手すりに皿にのったプリンがつーっと進んでくる。それを各自手にしてプリンを食べる。さらにべつの動く歩道に乗ると今度は生クリームが置いてあるのでそれをさじですくってなめる。甘い甘い。外に出て、歩道橋の上にゆけば、飴をばらまく謎の女。ウクレレをひいてラブソングを奏でる二人の女。先に進むとシャボン玉を飛ばす者らがいるし、ずっと向こうには大きな声で女の名前を叫ぶ男。女が走る。男に飛びつく。どこまでも甘い。そして見る者の身体にハート型の色紙が貼られてしまい、いやがうえにも、甘さはましてゆく。ケーキを丸ごと食べている男のいる地下街。「最後まで食ってやる」と男。よくわからない。泉の広場の噴水に砂糖をまく女たち。そのまま、最終地点の扇町ミュージアムスクエアのテントへ。テントは電気が消され、ハート型に並べられた椅子の中央には蝋燭。蝋燭の火をたよりに椅子に腰をおろすと、椅子にはエンジェルパイ。気が狂いそうな甘さである■
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