■三時近くなって目が醒める。ワークショップの日だ。シャワーを浴びて外に出るとひどく蒸し暑い。ようやく落ち着いて本が読める時間がとれる。阪急で大阪へ。小説を読んでいるうち、気がつくと十三だった■信号待ちをしていると立命館のH君が来て、「いまドクター中松と握手してきました」と誇らしげに言う。「ああそうですか」と答える。もっと早く着いたら梅田から扇町ミュージアム・スクエアまでの通り道にあるラーメン屋に入れるがきょうもまた食べられない。来週こそは食べよう。きっと食べる。なにがなんでも食べる。遅刻してでも人を蹴倒してでも食べる■ワークショップ。はじめ「町の人の会話を録音してそれを台本に起こし再現する」という課題の最終発表。各班おもしろかった。やっぱりこの課題はいいなあ。ただ、もっと時間があれば、いろいろなシチュエーションで録音ができたのだろうと思う。それが残念。喫茶店のおばさんたちの会話で、芝居の経験などないだろう大阪のYさんが、やけに生き生きしているのは面白いし、京都と無縁の場所から来たうちの大学のAが、へたな関西弁をしゃべるのもまた面白い。大阪だったらアメリカ村に集まる若い連中とか、女子高生とか、あるいは病院の老人、遊んでいる子どもなど、そんな会話が聞きたかった。ああそうか。そうやってあたりをつけてから録音に出発するべきだったのかもしれない。まず第一段階、素材の収集がこの課題の肝心な部分だということを忘れていた。「町の言葉の採集研究会」というのを発足し、まずは言葉を集める。さらに文字として定着させ台本化。そして台本を元にその再現。これだけでワークショップになると思った■来週で関西ワークショップも最後になる。「梅田計画」という最終発表だ。全体を二組に分けて「梅田計画」を実行する。きょうの後半は、新たな班分け。さらに準備させた企画書を読み合わせし何をやるか決定。おしまいに班ごとに面談してアドバイスする。できるだけ大勢の人に見てもらいたい。可能ならば、誰か見学に来ないだろうか■帰り、AとB、ふたつに分けた一方のA班が、お初天神を中心に「梅田計画」をするというので下見に。するとそこは「祭」だった。すいかをふるまわれた。すごくおいしい。それにしても、ワークショップがはじまるまで他人だった者らが、わきあいあいとし、みんな仲がよくて困るよ。で、ひとつの言葉を思いついたのだった■「出会い系ワークショップ」■この打ち出しは、かなり成功するのではないか■
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