■三日間のワークショップを終えて帰ってきた。静岡県袋井市に新しい文化施設で、建築家の長谷川逸子さんが設計した「月見の里学遊館」がまもなく完成する。施設内の「劇場」を使って五月に公演をうつ計画が進行している。公演のタイトルをふと思いつく。■『月の教室』■高校生が中心になるので、無理のないよう、「学校の話」「教室の話」にしよう、と思ったのと、「月」を使うことにした。袋井市は東海道五三次のちょうど真ん中だという。つまり、東海道の端と端、東京と京都、そして、まんなかの袋井で仕事をしていることになる。だからなんだという気もするが。■一月のワークショップで、「地元に残る説話・伝承」を調べるよう課題を出したところ高校生はインターネットで調べるのがあたりまえになっていて驚いた。インターネットが悪いわけではないがやはり歩くのも必要。最年長グループで、僕の小学校時代の同級生である伊地知君たちは足で稼いだ。説話に出てくる神社を探して袋井の町を歩いたが、調査報告がすごく面白い。あれをなんとか舞台で生かせないものか。年長の二人が町に残る説話・伝承を調べる役というのはどうか。調査のおり撮影した写真が面白かったのでスライドで大きなスクリーンに映すのもいいかもしれないが、問題は予算だ。ああいやだよ、お金がないってのは。それにしても、伊地知がいいなあ。いい意味で、くだらないんだ考えてることが。参加してくれて助かった。■高校生は歌う。ゆずかなにかを、誰かがギターを弾いて、女子高生たちが合唱しはじめたのだった。ちょっと困惑しつつも、劇中歌を作ろうと思った。そんなに歌いたいんなら歌わせてやろうではないか。詩は僕が書き、作曲は桜井君に頼もう。『月の教室』という歌だろう、当然。■京都に戻り、メールをチェックするとものすごい数が来ていた。■関西のワークショップに対して応募が少なからずあってたいへんうれしい。■なかにはこちらで劇団活動をしている人もいてすぐにでも動き出してくれそうな気配だ。心強い。またちょっと集まらなければと思う。みんなに返事を書かねばいかん。急がなくてはいかんのだ。忙しいよ、俺。■大学の仕事もきちんとする。■中上健次論20枚を今週中に書く。■小説も持続。■袋井や掛川のある遠州地方は風が強い。京都は冷えるが、風はそれほどでもない■
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