[2001年02月08日]


■風が少しあった。日は差していたので午後になって外に出る。NTTの古い建築を改装して作った「新風館」というショッピングモールに入ると、洋服屋、レストラン、雑貨屋、カフェなどあって便利だが、これでメディアショップでもあればと思ってさらに歩くと、ヴィレッジヴァンガードがあるのを見つけた。あまりいい本はないが町の本屋さんよりは、ある。なんて言えばいいのでしょうヴィレッジヴァンガードのコンセプト、雑貨と本と音楽とサブカルっていうか、そういった感じの。下北沢にある店には一回しか入ったことがない。でもまあ、家の近所だからいいか。あと、「新風館」を、「烏丸三条の」と謳っているが、「烏丸姉小路の」だと思うがいかがなものか。三条のほうがイメージがいいってことだな。夜など河原町から帰るとき姉小路をずーっと歩くのが好きだ。とても暗い。京都らしい■それからどうしようか考えているうち、なにげなく地下鉄に乗る。■北大路へ■バスに乗って大徳寺まで足をのばす。大徳寺は、大徳寺という中心がどこにあるかわからなかった。広大な敷地内に、加賀藩主の菩提寺だの、細川家の菩提寺だのいくつもあり、どこを見ればいいかわからない。重層的な非中心とでもいうような複雑さ。その一つを拝観。国宝を見、庭をながめ、抹茶と菓子をいただく。それにしてもガイドしてくれた人が話す「禅の神髄」とかいうイデオロギーは、「処世術」のように陳腐だが、思想をわかりやすく通俗的に伝えようとするとどうしてものごとは陳腐になるのかと思った。人はあまりいない。冬の観光はなかなかにいい。■帰り、あたりをぶらぶらする。風が吹いてひどく冷える。堀川通りに出ると、堀川鞍馬口のバス停は淡光社の前にある。淡光社が出している本がガラスの向こうに並ぶ。バスで帰る■あさってから静岡県の袋井市でワークショップ。そのために来週の火曜日(13日)までこのページは休み。そのあと京都にいったん戻ってくるが、また東京に帰って小説を仕上げ、編集者と会ったりなどいろいろする予定。行ったり来たり■

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