[2001年02月05日]


■なにかの力が小説を書かせまいとしているかのようだ。学校の仕事でひとつ苦しんでいることがあるが、それは仕方がないとして、今度は歯痛に悩まされた■明け方まで小説のことを考え、ちょっと書き、寝ようとしたころ痛くなる。少し眠ったがさらに痛みは増して、もう眠っていられない。昼間、思い切って歯医者に行くことにした。三条あたりでどこかないかと、ぶらぶら歩いて探し、ビルの中にある歯科を見つけた。東京では下高井戸にあるT歯科に通っているが、T歯科の先生はひとりの患者に最低でも一時間は治療する。あの丁寧な仕事ぶりに比べるとどこの歯科も乱暴に思えるから困ったものだ■こんなときになんだが、ふと「悲劇の研究」というのをやろうと思ったのだった。通俗化された悲劇の方法は陳腐だが、もっと深い悲劇の表現があるのではないか。どんな姿をしているか見たいと思った■昼間、少しあたたかだった。歯が痛くなければ、いろいろできることはあったはずなのだ■

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