[2000年12月12日]


■早く目が覚めたのでしばらく本を読んでいたが、『一冊の本』の連載原稿を書いた。気がつくと、横光利一の『機械』を読んでもう45回書いたことになる。もうすぐ4年だ。まだ半分しか読んでいないので、このぶんでゆくと八年がかりの連載になるだろう。その頃ぼくは48歳だ。ぞっとする。ほんとうに単行本になるのだろうか。そう考えると、『資本論を読む』はいったいいつ終わるんだ。ライフワークってことなのか■しかしこのところ雑誌の原稿を書くのが異常に早いような気がしてこれはいかんのではないか。このぶんだとあと10本ぐらい連載があっても大丈夫だと図にのる。身辺雑記みたいなエッセイは書かないというのが信条で、まあ、書いてもこの日記のように金をもらっては申し訳ないと思っていたが、尾崎一雄など読んでいると、あの、「味」というか「技」というか、それはそれですごい。書けるだろうか。まずは借金をしに出かけなければならないのだ■そんなわけできょうは自分のことばかり書いてしまった■

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