■また大阪のTORII HALLに行きダンスを見た。桜井君から、尹明希(ユン・ミョンヒ) さんのダンスを見ないかとメールをもらったからだ。桜井君は感動して涙を流したとのこと。少し早めになんばに着いたので、大黒という店でかやくごはんを食べた。このあたりの地理が少しずつよみがえる。15年ほど前、年に一度は来ていたがもうすっかり忘れていたし、町も変化している■ダンスは、四つの、グループ・個人によるもので、最初、TORII HALLのあるビルに着いたとき前に貼りだしてある公演案内のチラシを見てそれを知り、尹明希さんだけ見に来たつもりだったのでどうしようかと正直考えたのだった。だけど、いろいろ見るべきだった。考えること多々あり。そして、尹明希さんはとてもよかった。このよさをうまく言葉にできないのだが、つまり、このところ書いていたことで考えれば、若冲に見ることで感じたある種の表現者の弱さと感じていたのとは正反対の表現がそこにあるのではないか。強引に結びつけたが。あ、そうか、それでひとつ見えてきたのは、技をつきつめるとき、「つきつめることで表現が弱くなる」ものと、「つきつめることで表現の核心がより強靱になる」という二つがあるとすれば、「つきつめる」ことを問題にするんじゃなくて、なぜ弱くなるか、なぜ強靱になるかといった根本が存在する身体について考えるべきじゃないのか■京都に戻ったのは夕方。空気が冷たいと感じた■
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