■■『実業の日本』という雑誌がリニューアルになり、そこで連載することになったのは以前も書いたが、その締め切りの日だと編集者のメールで知った■なにしろ、「資本論を読む」という連載である■読まなくてはいけない。ところがまだちっとも進まないのだ。なにしろ「第一版への序文」とか、「英語版への序文」など、「序文」がしばらく続いて、本文にたどり着けない。まあ、そんなことは高校時代から知っていたが、当時、クラスではちょっとした「資本論ブーム」がありみんな挫折したのだった。私も挫折した。それからかれこれ二十数年、その後も何度か挑戦したが挫折だ。どこまで読んだかも忘れた。だが、今回は仕事だからなにがなんでも読まなければいけない■朝日新聞社が出している、『一冊の本』では、横光利一の『機械』を読む連載を続けているが、あれは短い小説をいかにしてゆっくり読み進め、つまり「いかに読まないか」というコンセプトだが、『資本論』はそういうわけにはいかない。読むのである。最後まで読み進めてこその連載だ■いったいいつまで続くんだろう。もしかしたら、死ぬまでやり通さないといけないのではないかと考えていたら、気が遠くなりそうだ。でも面白いからやる。面白そうだったらなんでもやる。そのための苦労だったらなんてことはない■昼間、自転車を走らせていた。雨が降ってきたのであわてて家に帰ろうと、二条通りを走ったら、二条通りのある一角だけお祭りだった。小規模なお祭り。いったいどういうことだろう■
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