■午後、三条富小路を少し南にいったあたりにあるカフェに入った。町屋を改造した店だからか少し冷える。タイカレーで食事。しばらくぼんやりしていたが、店を出てぶらぶら古本屋など流し、河原町を御池通の方向に歩いた。バス停があったので最初に来たバスに乗ろうときめる。59系統のバスが来た。河原町通りを北進。今出川通りで左折。左手に御所、右手にほんやら洞や同志社大学を見ながら西に進むが、これといってあてがない。千本今出川で降りようかと考えたのは、近くにある「静香」という喫茶店のことを思いだしたからだ。千本今出川の交差点を右折し、迷っているうちにバス停を過ぎた。しばらく走ると金閣寺の森が現れ、降りずにいると、立命館大学が見えてきた。いきあたりばったり。とりあえずここらでと思い次のバス停で降りる。龍安寺の前だ■龍安寺がこんなに大きな敷地だとは思わなかった。団体といっしょになったせいか、ひどく寒いというのに拝観客は多い。石庭をゆっくりながめたくても話声がうるさくて落ち着いて見られないのは残念だ。「配置」とか「レイアウト」に僕は異常に興味がある。人は誰だってそうだが、配置せずにいられないのはどこからやってくる意識なのだろう。石の配置を見ながらずっとそんなことを考えていた。もちろん龍安寺の石にはべつの意味がある。だけど目の不自由な人のために用意された触って石庭を理解するミニチュアは、「箱庭療法」の箱庭そのものだ。箱庭は「配置」が大きな意味を持つ。箱庭と宗教的な意味で作られた龍安寺の石庭は、どこか深いところで響きあっているのではないか■立命館大学前のバス停からはいくつもの路線のバスが出ていると知り、歩いてそこまでゆく途中、「山猫軒」というカフェがあった。出たよ、賢治好き。コーヒーを飲む■またバスに乗り、堀川御池で降りる■
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