
三軒茶屋シネマ |
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肉のハナマサの上にあるのが、この「三軒茶屋シネマ」だ。狭い入り口、古ぼけた階段、これぞ名画座である。文句あるかという感じだ。 |
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昔ながらのデザインの、上演予定表も配布され、しみじとした気分になる。宮沢は、ここで何度目かの、「ブレードランナー」を見たのではなかったか。 |
三軒茶屋中央劇場 |
この名前が見事だ。中央である。劇場である。文句のつけようがない。 |
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なぜか、劇場の壁にカッパ。地元では、「カッパの映画館」と親しまれている。 |
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築50年になる劇場の建物。知らないけど。なにかそんな気配がただようエントランスだ。
10年ほど前までは、三軒茶屋にはもうひとつ劇場があったのだから驚く。「映画の灯」などというロマンチシズムに支配された言葉は好きではないが、とりあえず、映画を見に行く場所がなくなったら、困るのだ。いつまでもつぶれずにあってほしい、「カッパの劇場」である。 |
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世田谷線といわれても知らない人もいると思うので、ちょっと説明させていただこう。東京の西、世田谷の地を走る二両編成の小さな鉄道である。三軒茶屋から下高井戸間を走る。運行時間は約18分。
映画を見てから乗るか乗ってから見るか。
どっちでもいいと思う。
しかも乗らなくてもいいからおどろきだ。だったら、乗ってもいいじゃないか。
その両端の二つの駅に、それぞれ小さな映画館がある。これもなにか奇妙な縁である。

かつては、三軒茶屋の先、渋谷までのびていたらしい、そんな昔のことは知らない。料金は、いくら乗っても130円。ほとんどの駅が無人だ。東急電鉄の路線。って、世田谷線豆知識かこれは。

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下高井戸シネマ |
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三軒茶屋のふたつの映画館とちがって、こちらはビルの中に入ったきれいな劇場である。最近、また改装などして、椅子もきれいになった。洋画系の名画座だが、しばしば、「どらえもん大会」もあるのがよくわからない。地元の子供たちでさぞかしにぎわうことだろう。 |
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通常の上演のほかにも、モーニングショーとレイトショーがある。モーニングショーは朝、十時からの一回。なんと、二月十三日から二十六日まで、山田洋次監督の『学校III』だ。なぜ、朝っぱらから、『学校』なのか。朝からどうもすっきりしないのではないか。まあ、いいけど。 |
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