u-ench.com 1998-8-17 vol#33


このページをごらんになるのは、
NeetscapeNavigator4.01&Internet Explorer 4.01以上がもっとも適していると思われます。感想、意見など、送っていただければ幸いです。
宮沢章夫 akio@u-ench.com

Thank you!


遊園地再生事業団が運営するWebSite PAPERSです。遊園地再生事業団の活動予定、主宰する宮沢章夫の個人的なPage、ほかにも、WorkShop情報、などで構成されております。毎週火曜日更新(の予定)で、今週も更新がおくれてすまん。一週間は早いよ。しかも、いよいよの残暑である。 WAT's NEW はない。なぜなら、あついからだ。『百年の青空』を、まだ見ていないのならすぐに見るように。バックナンバーこちら--> GO to BackNumberSalon


  夏はどうなっているんだ

 
 凡庸なことを口にしたくはないもので、天候のことなどどうだっていいし、つい凡庸になりがちな社会派にもなりたくはないが、ぐずぐずした天候と、最近のニュースにはいらいらさせられる。
 いらいらしないほうがおかしい。


     アリスは旅へ

 東京公演も無事終了し、宮沢が脚本を担当した『ふしぎの国のアリス』はこれから地方にゆく。各地で入場券が売り切れ状態が続いていると聞いているが、多少は当日券があるらしい。神奈川県藤沢市も終え、あとは、関西の尼崎と、長野へ。
 ふだん話しをすると神田うのは面白い。男にこびるとか、甘えるとかって、そんなそぶりはちっともない。すがすがしいのだ。とんでもないことをたまに口にするがイヤミがないのもすごい。


  『14歳の国』執筆中

 八月の宮沢は、戯曲執筆に忙しい日々である。考えてみると、今年はなにかしら忙しいことになっている、というか、仕事をしすぎてしまった。こんなにあくせく戯曲を書いていていいのか。で、時間をかければいいのかっていうと、そうでもないのが奇妙なところで、くそ忙しいときにやけに頭がさえるときもあるから、人間、不思議である。時間があればあったで頭脳が弛緩するのだ。時間があるときは、吸収することに徹するべきか。わかるものか。 
混入の思想とはなにか?
 いま問題なのは、「混入」である。青酸化合物をはじめとした薬物ではなく、動機といったことでもなく、その手口である。いわばそれは「方法」だ。方法にこそ、思想が現れると発言したのは大島渚だが、まさにこの犯罪にもあてはまる。動機ではなく、思想。えたいの知れないもの。グロテスクな意識のバケモノ。毒を恐れるのではない。思想が恐ろしいのだ。

.
SMALL WORLD
 このところ関西から進出した大型書店が東京にいくつか生まれた。本屋が好きな私としては行ってみないと気がすまないが、きまって失望する。これといって特色もなく、ただでかいだけだ。しかし紀伊国屋新宿南口店ができたときほど、失望したことはない。なんだあのすかすかした感じは。なんとかしてくれ。

 俳優の役所広司は、テレビで見ると、たいていモノを食べている。CMの話だが、そんなに食いしん坊でいいのだろうか。CMディレクターというやつは、役所広司にモノを食べさせて、なにを訴えようというのか。


 もう渋谷じゃないだろうと思うが、渋谷にゆくと、まだまだ、
「渋谷度」が高い。新宿が、ひところ「渋谷度」をだそうとしていたが無理にきまっている。新宿はしょせん、新宿である。
これは、これで、いいのか? 本場長崎の味。
 理解できないものは世の中に数多く存在するが、これもまた理解するのがむつかしい。ぱっと見には、単なる長崎チャンポンだが、どんぶりの背後に、北村西望の、「平和祈念像」である。それを見て、一目で長崎だとわかるのは効果的だろうが、だからってこれはないじゃないか。
 また別の位置に視点を置けば、これ、すごいのかもしれない。日本人への挑戦である。「無神経」か、「挑戦」か。ここには重大な、表現の問題がひそむ。
報告
 演劇ぶっくが主催したワークショップは終わった。短い時間だった。短い時間で35人の参加者はきつかった。もっとびしっとやりたかったのだ。ちょっと悔いがのこりました。
 原宿のある古着屋には、なぜか古いピクチャーレコードが大量に売られているとの情報があった。しかも、店員はレコードの価値がよくわからないので、無造作に積み上げているという。右は、マレーネ・ディートリッヒの『リリー・マルレーン』だ。こうして画像で貼り付けるとCDみたいだけど、中央の穴が小さい。れっきとした7インチのアナログである。買った方は店の名前を失念したというので、原宿を丹念に探そう。

 このホームページももうすぐ一年になる。一年のあいだにHTMLのことも、ずいぶん覚えてしまうものだ。そいでもって、さらに先へ。
<編集後記>
 読んでいる方からメールをたくさんいただくのだが、返事が書けないのだ。ほんとうに申し訳ない。なんとか、少しずつでも書こうと努力しているので、ひどいやつだとは思わないでいただきたい。ときどき、わけのわからないメールをいただいて困惑しているのも正直なところだけど。それも楽しい。
◎爆弾テロという言葉を最初に使ったのは、誰だろう。はじめからあった言葉ではないだろう。「バラバラ殺人」は一般化されたが、最初に使ったのは朝日新聞だそうだ。そうして言葉はできてゆくのだなあ◎



Published: September 9, 1997 Updated: Aug. 17, 1998
Copyright 1997 by the U-ench.com