u-ench.com 1998-7-28 vol#31


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宮沢章夫 akio@u-ench.com

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遊園地再生事業団が運営するWebSite PAPERSです。遊園地再生事業団の活動予定、主宰する宮沢章夫の個人的なPage、ほかにも、WorkShop情報、などで構成されております。毎週火曜日更新(の予定)で、今週は予定通りの更新である。しかも、 WAT's NEW がある。『百年の青空』更新。新しいスタイルでお届けします。今後はカーウリンクやワークショップのページも新しくしたい。どうか、ご期待あれ。バックナンバーこちら--> GO to BackNumberSalon


   『百年の青空』更新

 ずっと、そのままになっていたが、新しいスタイルにしました。デザインを変えるのに、丸3日はかかっているのだ。こんなことをしていると、だんだん、ばかばかしい気分になってくるが、これも作品だと思えば、力も入ろうというもの。まあ、楽しいわけですけどね。


   つゆはいつあけるのか?

 それにしても、今年の夏は涼しい。いったい梅雨はあけるのだろうか。このまま、秋になってしまうのではないか。しかし、「小渕」のことなど何も知らぬまま、町の声は期待薄だが、何を根拠にそう言っているのか。政治の体質がだめはわかりやすいが、小渕のだめは難解だ。


    アリス、まもなく

 宮沢が脚本を書いた、世田谷パブリックシアターの『ふしぎの国のアリス』はまもなく初日である。子供たちはどんな気持ちで見るのだろう。ところで、子供向けといえば、宮沢は、福音館書店「大きなポケット」で来年、連載をやる。それも、お楽しみに。
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SMALL WORLD
 夏、読むのにふさわしいのはドストエフスキーの『悪霊』である。なにしろ、『悪霊』だ。夏に読むしかないだろう。もう何度目になるか忘れたが、今年もまた、私は『悪霊』を読んでいる。夏休みの読書感想文というやつを俺も書きたいよ。
 夏、若者がついつい読みがちなのが、太宰治だ。しかし、太宰治を若いうちに読むのはあまりすすめられない。だって、単にだらしないやつだぜあんな人。三島由紀夫が太宰治について語った言葉を忘れてはいけない。
「太宰のもっていた性格的欠陥は、少なくともその半分が、冷水摩擦や器械体操や規則的な生活で直される筈だった」
 すごいことをいきなり書いているのだ。さらに三島は言う。
「第一私はこの人の顔が嫌いだ」
 好きか、きらいかは個人の自由だが、その根拠は次のようなものだ。
「女と心中したりする小説家は、もう少し厳粛な風貌をしていなければならない」
 どうやら、「文学の道」はきびしいのである。 
 だから、ここはひとつ坂口安吾でゆきたい。なんだかよくわからない「文学趣味」と、坂口安吾は無縁だ。
 考えてみれば、「文学趣味」は、「文学主義」と似ている。あるホームページで次のようなものがあった。
「共産趣味者宣言」
 夏は修行の季節である。汗をだらだら流しながら本を読むのだ。
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 豪徳寺は、東京都世田谷区、小田急線沿線の小さな町だ。そこにはどんな不況の風景があるのだろうか。

 これは銀行の崩壊か。降ろされたシャッターの前は花屋になっていた。


 疲れきった人々。なぜか右側しか歩かない。


 豪徳寺に不況を見た、ような気が、する。ごくひっそりと、さりげなく、それはそこにある。 

 不況だ、不況だとニュースは声高に伝えるが、その不況をこの目で見ようと小田急線豪徳寺の町でそれを探した。
 はたして、豪徳寺に不況はいるのだろうか。


 人影もまばらな、日曜日の午後の豪徳寺商店街。

 やはりこれも、不況のせいなのだろうか、道行く人々の姿も心なしか、さみしげに見える。夏だというのに、通りにはどこか冷たい風が吹いていた。

 不況のせいなのか、それとも、豪徳寺商店街がそもそもそうなのか。



 商店街のなか建築予定のたたない空き地。猫たちの格好の遊び場だ。

 だが都内の空き地など、いまならどこでも見られる光景だ。これが不況なのだろうか。もっと大変なことがこの日本で起こっているのではないか。ネコなど見ているひまはない。不況はどこだ?
<取材後記> 日本の経済を知りたいからといって、やみくもに町に出ても意味はない。まして豪徳寺に行くのはまちがいだった。

 情報
 八月の初頭から、演劇ぶっく主催のワークショップが開かれる。ここでは、ごく基本的な、「対話」「対立」「無関心」「無意識」といったテーマで作業したいと思う。「ゴーゴーガーリー」の稽古で知ったのは、ごくふつうの、対話ができない役者がいるということだった。ごくあたりまえのこと。「見えないものを表現する」といってもいいもの。 
 遊園地再生事業団、『14歳の国』は、つい先日、宣伝写真の撮影があった。青山円形劇場の地下、機械室を使っての撮影には、出演者が顔をそろえ、いよいよ、はじまるという感じがしたのだった。その写真の紹介、チラシの画像など、次週にでも、紹介したい。
<編集後記>
 このところ、時間が取れたので、快調に
更新できるようになりました。しかし、町に出ないとニュースに出会うことが少ないのだ。更新されていなかったせいか、特派員報告が送られてこない。ひとつお願いします。
◎町の洋品店はさみしい。古いマネキンがよけいにさみしさを演出する。それは、さみしさと同時に得体のしれない、怖さでもある。吊された洋服。誰がきるのだろう。時代遅れの洋服たち◎



Published: September 9, 1997 Updated: Jul. 28, 1998
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